モニター心電図の読み方 第1章 〜心臓の解剖〜

心電図

心臓は全身に血液を送るポンプの働きをしていますが、電気刺激で動いています。

心電図は、臓の気的活動を示したものなので、これを理解するためには

心臓がどのような形をしているか(構造)

正常では電気が心臓の中をどのように流れるか(刺激伝導系)

といった、心臓の解剖を知っておくことがとても重要になります。

このページでは、主に上記2点について解説していきます。

心臓の構造

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上図は心臓の構造を模試的に示したものです。

血管・部屋・弁の名前が色々書いてありますが、モニター心電図で不整脈の評価をする上では

心房(補助ポンプ)・心室(メインポンプ)とも左右に1つずつ存在する

ということだけ頭の片隅においておけば十分です。

詳しくは、心不全や12誘導心電図の勉強をするときにお話します。

刺激伝導系

Biophysical Journal 2016 1101017-1022 DOI: (10.1016/j.bpj.2016.02.010)より一部改変

心臓は主に筋肉でできており(心筋)、電気刺激で収縮します。

心臓全体に速やかに電気刺激を伝えるために、心臓の中に上記の様な電線があるとイメージしてください。

正常なリズム(洞調律)では、電気は発電所に相当する洞結節から始まり

洞結節→(心房全体)→房室結節→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維→(心室全体)

という順で心臓全体に広がっていきます。

難しい用語が出てきましたが、まずは洞結節房室結節の2つだけおさえておけばokです。

刺激伝導系以外の心筋細胞も電気を伝えることができますが、刺激伝導系は他の心筋細胞に比べて電気を伝える速度が速いため、心筋全体に速やかに電気を伝えることができます。

モニター判読ではP波とQRS波をおさえよう!

電気刺激により心筋が収縮することを”興奮”と言います。

心筋が興奮すると心電図では波形が記録されます。

波は主にP波、QRS波、T波の3つからなり、それぞれの波が表しているものは

P波:心房興奮
QRS波:心室興奮
T波:心室興奮が冷めるとき (←不整脈診断には重要でない)

となっています。

不整脈診断においては、心房と心室が正しく協調して動いているかが大切になりますので、モニター心電図評価(不整脈診断)においてはとくに、心房興奮を表すP波心室興奮を表すQRS波が重要になります。

T波は虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や心筋症などの診断には重要ですが、不整脈診断には重要ではないので最初は無視してしまいましょう。

心電図上の時間を知る

通常、紙送りのスピードは1秒間に25mm(5mmのます5つ分)です。

25mmは1秒なので、

5mmは1秒÷5=0.2秒

1mmは1秒÷25=0.04秒

となります。

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