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モニター心電図の読み方 第4章 〜不整脈の実例解説 2〜

2022 10/11
心電図
2021年1月1日 2022年10月11日
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今回は房室ブロックについて解説します。
房室ブロックは障害の程度により以下のように分類されます

  • 1度(伝導遅延のみ)
  • 2度(間欠的に伝導途絶)
    • ウェンケバッハ型(Wenchebach型、Mobitz 1型)
    • モビッツ型(Mobitz 2型)
  • 高度(2:1伝導や、連続して途絶する場合)
  • 3度(完全に伝導途絶)

第2章で説明したように、心電図にて房室伝導を表す部位はPQ間隔でした。
PQ間隔に注目しつつ具体例をみていきましょう。

目次

1度房室ブロック

  • 規則正しいP波がある
  • PQ間隔は一定だが延長している(200msec以上)
  • QRS波の脱落はない

洞調律と異なる点は、PQ時間の延長のみです。
房室伝導が遅延しているためPQ間隔が延長していますが、P波の後には必ずQRS波が追従しており、心房興奮は毎回寝室に伝わっています。

ウェンケバッハ型2度房室ブロック(Wenchebach型、Mobitz 1型)

  • PQ間隔が徐々に延長して、QRS波が1拍脱落している
  • 連続して脱落することはない

徐々に伸びるPQ間隔を一つずつ見るよりも、QRS波が脱落した前後でPQ間隔が変わっていることを見るほうが診断しやすいです。基本的に経過観察可能です。

モビッツ型2度房室ブロック(Mobitz 2型)

  • PQ間隔の延長を伴わず、突然QRS波が1拍脱落
  • 連続して脱落することはない

緊急度は比較的高く、ペースメーカーを要することが多いです。

高度房室ブロック

  • 2回に1回の頻度で脱落する(そのためウェンケバッハかモビッツかの判定ができない)

もしくは

  • 2回以上続けてQRS波が脱落する

房室伝導が非常に不安定な状態です。緊急対応を要し、ペースメーカー適応となります。

3度房室ブロック(完全房室ブロック)

  • 規則正しいP波がある
  • RR間隔は整、PP間隔も整だが、それぞれの間隔が異なる
  • そのため、心電図上PQ間隔はバラバラになっている

RR間隔もPP間隔も整であるにも関わらず間隔が異なるということは、それぞれが独立している(影響しあっていない)ということを意味します。
このQRS波は心室からの補充調律ですが、不安定で出現しなくなる可能性があるため、ペースメーカーの適応です。

心電図
モニター 心電図 読み方
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ころくま
循環器専門医
専門研修ののち大学院へ進学。
卒後同大学の教官職を経てドイツ・ベルリンに約2年間留学。
Berufserlaubnis als Arzt(ベルリンでの医師としての就労許可証≒医師免許)を取得しカテーテル治療・臨床研究に従事。
帰国後は地域の中核病院に勤務しています。
座右の銘は
・臨機応変
・とりあえずやってみる
・何事も経験
Youtubeはこちら
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