今回は、頻脈性不整脈や致死性不整脈を主体にお話していきます。
目次
心房細動(AF:atrial fibrillation)
- P波は同定できず、基線が不規則に揺れている(f波といいます)
- RR間隔が不整
- QRS幅は基本的には狭い(洞調律と同じ形)
心房粗動(AFL:atrial flutter)
- P波は同定できない
- 基線が規則正しくノコギリの歯の様に揺れている(鋸歯状波・粗動波・F波)
- QRS波形は基本的に洞調律と同じ
発作性上室頻拍(PSVT:paroxysmal supraventricular tachycardia)
- 狭いQRS波が規則正しく出現している頻拍(150回/分程度の事が多い)
- P波は同定困難(実際はQRS波の近くに隠れている)
心室頻拍(VT:ventricular tachycardia)
心室頻拍には
- 単形性室頻拍
- 多形性心室頻拍(トルサード・ド・ポワント)
の2種類があります。
単形性心室頻拍
- QRS波は幅広で、RR間隔は(比較的)整の頻拍
- P波は同定できない
多形性心室頻拍(トルサード・ド・ポワント)
- QRS波は不規則
- QRS波の振幅が1拍ごとに変化し、全体的に大きな”捻じれ“を作っている
心室細動(VF:ventricular fibrillation)
- どれがP波なのかQRS波なのか判別できないほど、とにかく不規則な波で入り乱れている